エコキュートと太陽光発電の連携はおすすめ?対応メーカーや注意点とは
公開日: 2023/07/15 最終更新日: 2023/05/30
近年、電気給湯器「エコキュート」を導入する家庭が増えてきています。エコキュートを上手く利用することで、光熱費を大幅に節約できるのです。人気を集めているエコキュートは、太陽光発電と連携すればさらに光熱費の節約に役立ってくれます。太陽光発電を導入している家庭は、この記事を参考にエコキュートの導入も考えてみましょう。
エコキュートと太陽光発電の連携がおすすめの理由とは
電気給湯器エコキュートは、電気料金が安い夜間に沸かしたお湯を日中利用する給湯システムです。ガス給湯器に比べ1/3程の費用でお湯が沸かせるため、光熱費が節約できるとして人気を集めています。
タンクに水を溜めておくエコキュートがあれば、災害時に非常用の水としても利用できるでしょう。さまざまなメリットがあるエコキュートですが、日中にお湯が切れてしまうと逆に電気料金がかさんでしまう可能性もあります。
エコキュートを使い、光熱費を節約するには昼間の電力がポイントとなるのです。昼間の太陽光で電力を作る太陽光発電は、実はエコキュートととても相性がよいです。昼間に太陽光発電で蓄えた電力を使用して夜間電力も節約ができます。
また、太陽光発電でできた余剰電力を電力会社が買取ってくれるFIT制度は、始めこそ高額で電気を買取してくれましたが年々買取価格が減少しています。太陽光発電設置から10年たてば、1キロワット当たり8円〜9円にしかなりません。
電気プランにもよりますが、一般の家庭の電気購入価格は1キロワット当たり約27円です。太陽光発電による余剰電力は、電力会社に売るより自身で使った方がお得だといえるでしょう。
エコキュートと太陽光発電を連携させるメリットと注意点
1つ目は深夜電力の節約ができることです。エコキュートは電気料金が安い夜間にお湯を沸かし、タンクに溜める給湯システムです。
節約につなげるためには夜間の電気料金が安いプランに変更しなければいけません。しかし夜間の電気料金が安いプランは日中の電気料金が高くなることが多いです。
その点、太陽光発電があれば日中は太陽光発電でできた電気が使用できます。割高な昼間の時間帯の電気代も節約できるでしょう。
夜間にお湯を沸かすことで節約に役立つエコキュートですが、実は昼間にお湯を沸かした方が省エネにもなります。エコキュートは空気中の熱を圧縮し、発生した高温の熱を利用してお湯を沸かすシステムです。気温の高い昼間に稼働させた方が省エネになります。また、昼間にお湯を沸かせばお湯の温度も下がりにくいです。
FIT制度の面でもメリットがあります。太陽光発電を導入して10年経つと、電力の買取価格も1キロワット当たり8円〜9円に大幅に下がるものです。余剰電力の買取価格が下がった後は、電気は電力会社に売るより自分たちで使用した方がお得になるでしょう。
夜間の電気料金が安いとはいえ、夜間の電気料金も1キロワット当たり約15円はかかります。エコキュートで太陽光発電の電力を使用し、それでも余った電力を電力会社に売ることも可能です。
両者を連携させる注意点としては、エコキュートと太陽光発電の導入には多額の初期費用がかかります。すでに太陽光発電を設置していても、エコキュートを導入するためには30万円〜80万円ほどかかるのです。
新しく太陽光発電を設置しようとすれば、さらに100万円以上かかってしまうでしょう。初期費用はある程度かかりますが、長期的に考えれば元を取ることは可能です。
また家庭によってはエコキュートや太陽光発電を設置するスペースがないこともあります。エコキュートも太陽光発電もある程度のスペースがなければ設置ができません。
とくに太陽光発電は角度が大切になるので、あらかじめ自宅に設置可能か調べておいてください。無理に設置すると十分な電力が得られない可能性があります。
天気予報にも注意しましょう。天気予報が外れてしまえば太陽光発電による電力が期待できません。太陽光発電の電力が使用できなければ、電力会社の電気を利用することになります。
そしてエコキュートの中には、太陽光発電と連携できないものもあるので、あらかじめ購入前に確認をしておいてください。
エコキュートと太陽光発電の連携に対応できる対応メーカー
最後に、エコキュートと太陽光発電の連携に対応しているメーカーを紹介します。
パナソニック
パナソニックでは、ソーラーチャージを搭載したエコキュートが太陽光発電に対応しています。数あるメーカーの中でも、多くのエコミュートが連携できるでしょう。連携する太陽光発電のメーカーを問わないのもうれしいポイントです。
日立
日立のエコキュートも多くの機種が太陽光発電に対応しています。HEMSへの接続がなくても、リモコン操作で利用できるのもポイントです。
ダイキン
ダイキンは全てのエコキュートで太陽光発電との連携が可能ですが、太陽光発電の電力を優先的に使用はできません。ダイキンのエコキュートを使用しても、貯水タンクの半分程度のお湯は夜間に作ることになるので注意してください。
三菱
三菱のエコキュートは、企業独自の技術を利用したシステムにより太陽光発電で得られる電力を予測してくれます。利用するにはHEMSへの接続が必要なので気をつけましょう。また、リモコンではなく専用アプリからの設定になります。
まとめ
エコキュートをより活用するためには、太陽光発電との連携がおすすめです。太陽光発電による余剰電力は、電力会社に売るよりも自分たちで使用した方がお得なのです。
太陽光発電でできた電力で昼間にお湯を沸かせば、夜間の電気代も節約できます。お湯も冷めにくいため省エネにもつながるでしょう。太陽光発電と連携できるエコキュートも多数あります。自宅に合ったものを選び、より快適な日常生活に役立てましょう。