エコキュートの容量と電気代を比較!正しい容量の選び方や省エネのコツ
公開日: 2023/06/15 最終更新日: 2023/05/16
新築住宅を購入予定の人の中には、エコキュートの導入や容量に悩む人もいるでしょう。エコキュートは省エネ性能が高く、導入によって給湯にかかる電気代を安く抑えられます。今回はエコキュートについて、家庭のニーズに合わせた容量の選び方や電気代への影響、省エネ性能をアップさせるコツなどを解説するため、ぜひ参考してください。
家庭のニーズに合わせたエコキュートの選び方
エコキュートには複数の容量があります。以下では、容量の選び方や使用湯量の目安を紹介します。
容量200L
1人暮らしや2人暮らしにおすすめの容量です。1日にお風呂の湯をはるのが1回、シャワーが2〜3回、台所や洗面所などで35〜70Lが目安となります。
容量300L・320L
2人暮らし、または夫婦と小さな子ども1人の世帯におすすめの容量です。1日にお風呂の湯をはるのが1回、シャワーが2〜3回、台所や洗面所などで70〜105Lが目安となります。
容量370L
3人家族におすすめであり、エコキュートの中でも選択されることが多い容量です。1日にお風呂の湯をはるのが1回、シャワーが3〜5回、台所や洗面所などで105〜175Lが目安となります。
容量460L
4人家族や5人家族におすすめであり、370Lと同じく選択されることが多い容量です。1日にお風呂の湯をはるのが1回、シャワーが4〜7回、台所や洗面所などで140〜245Lが目安となります。
容量550L・560L
6人以上の家族におすすめであり、エコキュートの最大容量です。1日にお風呂の湯をはるのが1回、シャワーが5〜8回、台所や洗面所などで175〜280Lが目安となります。
エコキュートは容量によって電気代が変わる?
「エコキュートの容量を大きくするとその分電気代が高くなる」と考える人は多いですが、実際には電気代は容量よりも、お湯の使用量によって大きく変動します。エコキュートの電気代を決定するのは、以下のとおりです。
お湯の使用量
お湯の使用量が増えれば増えるほど、エコキュートの電気代は高くなります。エコキュートの電気代にもっとも大きく影響するのはお湯の使用量であり、エコキュートの容量ではありません。
給水温度
エコキュートがお風呂の湯やシャワーなどでお湯を出す際には、水道水に90度のお湯を足し、お湯の量を加減することで、設定されている給湯温度に調整して給湯しています。
水道水の給水温度には地域差があり、また、同じ地域であっても、季節によって給水温度が異なるケースもあります。たとえば、同じ40度のお湯を出そうと思うと、給水温度が低い場合はより多くのお湯が必要です。そのため、給水温度が高ければ電気代は安く、給水温度が低ければ電気代は高くなりやすいといえます。
エコキュートの容量
エコキュートは容量ごとに省エネ性能が異なるのが特徴です。そのため、同じ温度の同じ湯量を使用する場合、容量が小さい方が電気代の節約になるケースもあります。
エコキュートの容量と電気代を比較して賢く選ぶ
4人家族で460Lのお湯を使用した場合、容量370Lと容量460Lでは月の電気代が約1円しか変わりません。しかし、同じ条件で容量550Lのエコキュートを導入している場合には、月の電気代が約300円高くなります。
「容量が小さいほど省エネ性能が高いのであれば、導入時に小さめの容量を選択する方がよいのでは?」と考える人もいますが、エコキュートの容量を超えてお湯を使用する場合、沸き増しをする必要があります。
そもそも、エコキュートは夜間にお湯を沸かすことで電気代を安く抑えていますが、お湯を使う機会は日中が多いことから、沸き増しが必要な場合には電気代がかさむ日中に行われます。そのため、容量が足りずに沸き増しすると電気代が高くなりやすい傾向にあります。
とにかく容量が小さければよいというわけではなく、電気代の差や沸き増しの要否など、さまざまな要素を考慮して、家族の生活スタイルに合った容量を選択してください。
エコキュートの省エネのためのコツと注意点
エコキュートは省エネ性能が高く、電気代の節約につながるといわれています。しかし、使い方を間違えれば電気代が節約できるどころか、高くなってしまう場合もあるため、省エネのコツや注意点を押さえておくことが重要です。エコキュートの省エネのコツは、以下のとおりです。
家族の生活スタイルに合ったプランを選択する
上で説明したとおり、エコキュートは電気料金の安い深夜にお湯を沸かすことで電気代を安くしています。そのため、エコキュートを利用する多くの家庭では、深夜の電気料金が安いプランを契約しています。
しかし、エコキュートにかかる電気代は、あくまで電気料金総額の一部でしかありません。深夜の電気料金が安いプランでは、その分日中の電気料金が高くなるため、日中の消費電力が多い家庭では、トータルで見ると毎月の電気料金が高くなってしまう可能性もあります。
エコキュートだけにとらわれず、電気料金全体を見て契約プランを検討しましょう。
適切な運転モードを選ぶ
エコキュートにはさまざま運転モードがあり、なかでも省エネモードは電気代の節約にもつながります。冬場は使用湯量が多いため、省エネモードは適していませんが、お湯を使う機会が減る夏場は、省エネモードに設定しておくのがおすすめです。
まとめ
今回はエコキュートについて、容量の選び方や電気代の違い、省エネのためのコツや注意点などを詳しく解説しました。エコキュートには貯湯タンクの容量が複数あり、家族構成や使用湯量に合わせて、どの容量を選ぶかを考える必要があります。
しかし、容量が大きいと必ずしも電気代が高くなるわけではなく、基本的には使用湯量によって電気代が決まります。電気代と湯量のバランスを見ながら、少しでも安く利用できる容量を選択してください。
また、エコキュートの省エネのコツとして、生活スタイルに合わせた電気料金プランを契約する、エコキュートの運転モードを季節に合わせて変えるなどの対策が有効です。